Microsoft インストーラーを使って Slack をデプロイする

Slack では、IT 管理者が Windows 版 Slack を複数のユーザーやマシンにインストールするための 2 種類の Microsoft インストーラー(MSI)x64 パッケージを提供しています。これらのパッケージはすべての msiexec コマンドをネイティブにサポートしており、Slack を数百台、もしくは数千台規模のマシンでデプロイする必要のある方々におすすめです。2 つの MSI パッケージはそれぞれ別のデプロイとアップデートのメカニズムを採用しており、根本的に異なるものです。以下の内容を十分確認して、どちらを使用するか選択してください。Slack を大規模にデプロイする必要がない場合は、デスクトップアプリをダウンロードしてください。

ARM 版 Windows 向けには、x64 向けの 2 つの MSI インストーラーと同様に機能する MSIX パッケージが提供されています。MSIX は、現在 ARM64 向けのビルドとしてのみ利用可能です。

Tip : オーガナイゼーション内のユーザーの設定を管理することを検討していますか?効率化されたデスクトップアプリの設定をお試しください。


ユーザー別展開用 MSI

ユーザー別展開用 MSI は、Windows 版 Slack そのものを個別にインストールするのではなく、Slack のインストーラーをターミナルサーバーに追加します。Slack インストーラーは、現在ユーザーがログインしているマシンにこれまで一度も Windows 版 Slack がインストールされたことがない場合にのみ、Windows 版 Slack を追加します。

このインストーラーに適した企業 :

この方法は、従業員が各自のマシンやデバイスを持っており、Slack の自動アップデートが行える企業に適しています。

このインストーラーに適していない企業 :

複数の従業員が同じマシン (ターミナルサーバーなど) を使用する企業や、使用する Slack のバージョン管理を要する企業には、ターミナルサーバーへのインストール用 MSI の使用をおすすめします。

注意点

  • Windows 版 Slack は %LOCALAPPDATA% へインストールされます。Slack のインストーラーはターミナルサーバーにインストールされますが、Windows 版 Slack についてはターミナルサーバーへのインストールはされません。
  • メンバー全員が各自の Slack のバージョンを持つこととなります。
  • 自動アップデートはメンバーごとにダウンロードされ、インストールされます。
  • Slack が自動でアップデートを行い、安全な状態に保ちますので、メンテナンスは不要です。
  • Slack は、起動時に開くように設定しない限り、そのように動作しません。
  • MSI インストーラーをアンインストールしてもユーザーのアカウントから Slack アプリが削除されることはありません。
  • Slack はユーザーのログイン時にインストールされます。


インストーラーの使用

  1. Microsoft インストーラーパッケージを以下の手順でインストールします。

    64-bit 用 MSI インストーラー (ユーザー別展開用) をダウンロード

  2. Windows ユーザーアカウントからサインアウトします。
  3. Windows ユーザーアカウントに再度サインインします。
  4. Slack アイコンがデスクトップスタートメニュー上に表示されます。


マシン共通インストール用 MSI

シングルインストールのデプロイ用 MSI では、Windows 版 Slack がターミナルサーバーにインストールされます。インストール場所はプログラムファイルまたは選択した場所のいずれかとなります。これは、複数のユーザーが %ROAMINGAPPDATA% に各自のプロフィールを別々に保存して、同一のマシンを使用できる「マルチクライアント対応」となります。 この方法を使用すると、Slack で自動アップデート情報が受信されなくなります。

このインストーラーに適した企業 :

この方法は、ターミナルサーバーなど、多数の従業員が同一のマシンを使用する企業や、従業員の使用する Slack のバージョン管理を要する企業に最適です。

このインストーラーに適していない企業 :

従業員が各自のマシンやデバイスを使用していて、Slack の自動アップデートを行う企業には、ユーザー別展開用 MSI が適しています。

注意点

  • 1 台のマシンにシングルインストールを行うため、ハードドライブの使用領域が比較的小さくなります。
  • すべてのユーザー関連データ (ワークスペースの情報や、環境設定、ログ) は %ROAMINGAPPDATA% に保存されます。
  • Windows 版 Slack の最新バージョンがインストールされていることをチームとして監視することが必要。
  • Slack を最新かつ安全な状態に保つために IT メンテナンスが必要となります。


インストーラーの使用

  1. Microsoft インストーラーパッケージを以下の手順でインストールします。

    64-bit 用 MSI インストーラー (ターミナルサーバーへのインストール用) をダウンロード

  2. インストーラーを実行します。インストールプロセスはインストーラー自体がガイドしてくれます。
  3. Slack アプリのアイコンがスタートメニュー上に表示されます。


Slack を最新の状態に保つために

新しいリリース版には、ユーザーにとって有益な機能や修正が加わっているため、常に新しいリリースがあるか確認してください。ターミナルサーバーインストーラーを使用してインストールされている場合は、Slack の自動アップデートは行われません。そこで、Slack の新しいリリースを見逃さないように、新しい Windows Slack デスクトップアプリのアップデートを知らせる RSS フィードを提供しています。https://slack.com/release-notes/windows/rss

Tip : RSS フィードを Slack ワークスペースに追加する方法を参照してください。


ARM 版 Windows 向けの MSIX 

ARM 版 Windows を対象に、x64 向けに提供されている MSI インストーラーの両方の利点を併せ持つ MSIX という新しいパッケージが導入されます。同パッケージは、Powershell 経由でインストールされます。また、自動で更新され、マシン全体で安全に展開されます。 

以下のインストール方法は両方とも自動更新に対応していますが、自動更新を無効にするには、デスクトップアプリの設定を管理する方法の詳細を確認してください。MSIX パッケージは、Intune や Microsoft Endpoint Configuration Manager などのエンタープライズソフトウェアの配信サービスを経由して展開することもできます。Microsoft のドキュメントを読んで、エンタープライズ向けの展開に関して詳しく確認してください。 

ユーザー向けのインストール

Add-AppxPackage -Path ""

詳しくは、Add-AppxPackage に関する Microsoft のドキュメントを確認してください。


全ユーザー向けのインストール

この方法によって、MSI を各マシンで展開できます。そのマシンを現在および今後使用するすべてのユーザーが、アプリを利用できるようになります。

Add-AppxProvisionedPackage -Online -PackagePath ""

詳しくは、Add-AppxProvisionedPackage に関する Microsoft のドキュメントを確認してください。


インストールを管理する

トラブルシューティング

起動時に Slack を起動するようにしたいのですが、どうすればよいですか?

デフォルトでは MSI でデプロイしたアプリは起動時に起動しませんが、インストールのコマンドラインに INSTALLLEVEL を追加することで、そのように設定できます。コマンドは、 msiexec /i "slack-standalone-[VERSION_NUMBER].msi" INSTALLLEVEL=2 /qn /norestart のように使用します。バージョン番号の部分は、インストールするバージョンで置き換えてください。

 

ユーザー別展開用 MSI をインストールしましたが、特定のマシンでは、ユーザーの一部または全員に Slack がインストールされません。どうしてですか?

Slack のデプロイツールは、以前にユーザーが Slack をインストールしたことがない場合に限って Slack をインストールします。デプロイツールが、以前のインストール歴を検出すると、インストールが取り消されます。具体的には、%APPDATA%\slack または %PROGRAMDATA%\slack のフォルダを確認します。後者のインストールパスが使われることはめったにありませんが、インストールが存在する場合、その存在自体がシステム上のすべてのユーザーに影響を及ぼします。 

 

ユーザー別展開用 MSI を使用していますが、Slack 自体が自動更新される場合、Slack デプロイメントツールを更新する必要がありますか?

  • 既存ユーザーの場合 :Slack アプリが自動更新されるため、特に必要な手続きはありません。 
  • 新規ユーザーの場合 :MSI デプロイメントツールに付属でリリースされた Slack アプリのバージョンをインストールします。アップデートがリリースされるとアプリが自動的にアップデートされますが、アップデートはユーザーがアプリやコンピューターを再起動した場合にのみ実行されます。できるだけデプロイメントツールを最新のバージョンにしておくことを強くおすすめします。


アンインストール

ユーザー別展開用 MSI をアンインストールしましたが、Slack はユーザー全員のマシンにインストールされたままです。どうしてですか?

MSI をアンインストールした場合、デプロイメントツールのみが削除され、コンピューターに新しくログインするユーザーに Slack がインストールされなくなります。しかし、デプロイメントツールを通じてすでに Slack がインストールされているユーザーは、手動でアプリをアンインストールする必要があります。

この操作は、ユーザーのコンテキスト (ログオンスクリプト中など) で"%LOCALAPPDATA%\slack\Update.exe" --uninstall -s を呼び出すことで自動化できます。お使いのマシンで複数のユーザーがホストされている場合 (ターミナルサーバーなど) は、すべてのユーザーの Slack を自動的にアンインストール可能な、ターミナルサーバーへのインストール用 MSI を使用することをおすすめします。

 

新しいバージョンの MSI をインストールすると、古いバージョンが引き続き表示されます。これは、複数のバージョンの Slack がインストールされたということでしょうか?

いいえ。「アプリと機能」一覧には複数のバージョンの Slack が表示される場合がありますが、インストールされるのは最新バージョンのバイナリのみです。3.4.0 以降では、新しいバージョンのインストールが開始されると Slack の古いバージョンがアンインストールされます。「アプリと機能」には、引き続き 3.4.0 以前のバージョンが表示されます。

 

ターミナルサーバー用 MSI でサイレントアンインストールやアップデートを行った際にマシンが再起動するのはなぜですか?

Slack では、バージョン 3.4.0 のリリースに際し、MSI の新しいバージョンへの更新時に古いバージョンがアンインストールされるアップグレード機能を導入しました。ログインしたユーザーが Slack を使用している時に管理者がサイレントアップデートやアンインストールを実行すると、インストールのファイルコンポーネントがロックされ、削除できなくなります。この状況が発生すると、MSI インストーラーエンジンは変更をステージングし、コンピューターの再起動をトリガーして変更をプッシュします。 サイレントインストール中に予期しない再起動が発生する事態を避けるには、インストールのコマンドラインに /norestart を追加します。全体では、msiexec /i “slack-standalone-x.x.x.msi” /qn /norestart のようになります。

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