Slack の Discovery API ガイド

Slack のお客様は、ワークスペースからメッセージやファイルのエクスポートが必要になることがあります。その背景には、人事、法務、財務などさまざまなものがあります。Enterprise Grid プランでは、OrG オーナーが Slack の Discovery API を使ってデータをエクスポートできます。


使い方

多くのお客様が、サードパーティ製の eDiscovery やデータ損失防止 (DLP) パートナーを利用して自社のクラウドソリューションソフトウェアをすべて格納しています。Slack の Discovery API は、お客様が選んだパートナーと Slack Enterprise Grid オーガナイゼーションをつなぐ API です。

Discovery API

Enterprise Grid プランの OrG オーナーは、承認されたサードパーティ製アプリを使って、Slack のメッセージやファイルのエクスポートやその他の処理を行うことができます。OrG のプライマリーオーナーと OrG オーナーは Discovery API を有効にするようリクエストできます。有効化されると、OrG オーナー全員が API にアクセスできるようになります。

サードパーティ製パートナーアプリには次の 2 種類があります。

  • eDiscovery
    eDiscovery アプリは、Slack からメッセージやファイルを引き出し、その情報をサードパーティのデータウェアハウスに保存します。データウェアハウスでは、メッセージやファイルの検索、アーカイブ、取得ができます。
  • データ損失防止 (DLP)
    DLP アプリは、メッセージやファイルをスキャンして定義したポリシーに違反する内容を探し、機密情報(クレジットカードやマイナンバーなど)が Slack の外部で共有されることを防止します。

 

ステップ 1 : 何が必要かを検討する

eDiscovery と DLP のどちらのツールが適しているかは、組織のニーズによって異なります。Discovery API と連係する適切なソリューションを選ぶために、次の点を検討してください。

eDiscovery

DLP

eDiscovery は、単独の民事・刑事法務案件や、すべてのメッセージやファイルのデータをコンプライアンスの目的で複製・保存する場合などに使います。次に、eDiscovery アプリの概要を説明します。

  • 通常は、Slack のメッセージとファイルのデータに読み取り専用でアクセスできる
  • Slack 上では、該当するデータを分離して管理したり、削除したり、タグ付けはできない
  • データウェアハウス内ではデータのキャプチャとアーカイブができる 

注 :アーカイブを行っても、ワークスペース内でメンバーがやり取りする方法に影響が及ぶことはない。

サードパーティ製 DLP ツールは、潜在的な脅威を検知・除去することにより、データの安全を内部から守ります。DLP アプリには次のような機能があります。

  • Slack 内のデータへの読み取り・書き込みアクセス権がある
  • Slack ワークスペース内で機密情報 (社会保障番号など) の共有を防止する
  • 承認されたメンバーにワークスペースのアクティビティの管理を任せ、Slack で共有するメッセージやファイルに定義済みのポリシーを適用する
  • 隔離したメッセージやファイルを確認・削除できる


ステップ 2 :パートナーを選ぶ

多くの企業が、自社のクラウドソリューションをすべて 1 か所に保管する「ワンストップソリューション」を探しています。そのため Slack は、多数のパートナーと連携して eDiscovery および DLP ソリューションを提供しています。現在提供しているサードパーティ製ソリューションは次のとおりです。

eDiscovery

DLP

  • Archive360
  • Aware
  • Bloomberg Vault
  • Casepoint
  • Disco Hold(旧名 Congruity)
  • Druva
  • Exterro
  • Globanet
  • Global Relay
  • Hadrius
  • Hanzo
  • HubStor
  • Logikcull
  • Nuix
  • Onna
  • OpenText EnCase
  • OpenText Axcelerate
  • PageFreezer
  • Proofpoint
  • Red Deer
  • Relativity
  • Smarsh
  • Theta Lake
  • Transcend
  • Veritas Merge1/Alta Capture
  • VerQu
  • ZL Technologies
  • 17a-4 DataParser
  • Avanan
  • Aware
  • BigID
  • Bitglass
  • CloudLock
  • DoControl
  • FireEye
  • Gamma
  • Lookout
  • Metomic
  • McAfee VISION Cloud
    (Skyhigh for Slack)
  • Netskope
  • Nightfall (旧名 Watchtower)
  • Palo Alto Networks
  • Polymer
  • SafeGuard Cyber
  • Symantec
  • Zscaler


ステップ 3 :データへのアクセスとデータ形式

Discovery API を有効にすると、OrG オーナーは Enterprise Grid オーガナイゼーション内の任意のワークスペースからメッセージやファイル (PDF や JPG など) をエクスポートできるようになります。エクスポートには、ワークスペースを作成した日から現在までのデータが含まれます。

Discovery API 経由でエクスポートされるデータは JSON 形式です。ほかの形式でデータをエクスポートする必要がある場合には、Discovery API をサードパーティ製の eDiscovery アプリまたは DLP アプリに連携できます。


さて次は?

質問がある場合や、さらに詳しい情報が必要な場合は、担当のアカウントエグゼクティブに問い合わせるか、Slack のサポートチームにご連絡ください。

誰がこの機能を利用できますか?
  • OrG のプライマリーオーナーOrG オーナー
  • Enterprise Grid プランで利用可能

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